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奈良文化財研究所(以下、奈文研)は、我が国の文化財を総合的に調査研究する国立の研究機関として昭和27年(1952)に創設されました。主に平城宮跡や飛鳥・藤原宮跡などの都城遺跡の発掘調査研究を通して、日本の古代国家誕生の歴史と日本文化の形成過程の解明に努めています。
奈文研の調査研究内容は、考古学や古代史研究のみならず、歴史資料、建築史、庭園史、遺跡整備、文化的景観、保存修復科学、環境考古学、年輪年代学、遺跡探査、文化財計測、文化財写真、文化財情報学など、きわめて多岐にわたっています。
さらに、長年にわたる都城遺跡の調査研究で培った知識・技術を、全国の遺跡の調査研究と保存、整備・活用に役立てるとともに、海外の遺跡保護のための国際協力事業や技術移転にも積極的に取り組んでいます。また、平城宮跡や飛鳥・藤原宮跡の展示公開・活用にも携わっているところです。
このような奈文研の多様な活動には、国内外から大きな期待が寄せられていますが、最近は活動資金の不足が調査研究業務に支障をきたすようになってまいりました。
そこで、2020年8月以来、このポータルサイトにて国民の皆さまに広くご寄附をお願いしてきたわけです。どうか、今後とも皆さまの温かいご支援とご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
奈良文化財研究所長 本中 眞